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おもにだめなもうそう
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なんかシカ様格好良いね。横顔格好良い人好き。
もうユリシカ大好き。
結婚してくれ。やばい。

あー、大好き。

あぁ、あぁ。もうっ!

てことで、つづき。じゃあね!

     『永遠の前の日』


自然と刷り込まれた様に覚えてしまったものを
気が付かないうちに目で追う
知らない一面を知るのは嬉しくて、恥ずかしくて
それでも寂しくて、悔しい気持ちが強かった

あんな笑顔は私にはしてくれなかった
と、ジェシカは窓の外にいる人に向かって思った

初めて会った人と、そのまま雰囲気に流されることは多々あった
それは自分の意志なのか、相手の意志なのか分からないが
記憶も傷も残さないで去って行く嵐の様なもの
そう割り切ることのできる関係
そっちの方が楽だなんて、想像もしなかった

「…」

何も無かったからこそ、知りたいと思っているのかもしれない
そう思うと、少し距離のある相手に
直ぐにでも気が付いて欲しいと目を瞑って祈ってしまう

コンコン…

その音に目を開けると驚きそうになるが
それを表情に出さない様に窓に手をかける
ジャージ姿のユリはやはり優しそうに笑っている
この前と少しも違わない、そんな笑顔で立っていた

「何、してるの?」
「課題、やってた。」
「そっか。この前大丈夫だった?」
「何が?」
「送ったあと、大丈夫だった?」

大丈夫だったかと聞かれたら
大丈夫だった、と言うよりも何も無かったと答えるしかできない
それほど普通に自分の生活に戻り
ティファニーの相手をして、学校にも来て
変わりなく過ごしている

「大丈夫、だった。」
「そっか。」
「でも、」
「ん?」

変わりはないのに、変わった
確実にユリのことを考える時間ができた
少しだけれど、あなたのことを考えています
そう、言いそうになった

「何でも無い。」
「良かった。じゃ、帰るね。」
「うん、さよなら。」

窓を締めようと手が伸びる
それでさよならなんてどうってことない
そう思うのに、何故だか悲しくて
泣きたくなるのを抑えられなくなる

「待って。」
「ん?」
「今日も、送って。」
「…良いよ。着替えてくるから待ってて。」

フフフと笑って、窓を閉めたユリの顔に
優しそうな笑顔にどこか子どもっぽい雰囲気があった
たったそれだけのことだったけれど
ジェシカは今の自分を見られたくなくて
顔を伏せて、一人で笑った


つづく。

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