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おもにだめなもうそう
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でもいそがしいの。
紺はずれたけどげんき。
まぁ、DVD出そうだし。それでいいや。ブルレイでも可!


そんなわけでユリシカ。
あかりん卒業までに色々終わらせたい話があるのにねぇ。移り気すぎるぜ。浮気性!ロマンティック浮気モード!へいっ!

まぁ、んなわけで、ストック的なヤツはあるのよ。ユリシカよ。ユリシカくっつけてからテテパニよ。

ではでは。はぁ。もっと文才が欲しいわ。そしたら論文とかも楽なのになー!

 『永遠の前の日』


「僕、財布持ってきてないよ」
「分かってるって、おごるって言ってるじゃん」
「ありがと。」

テヨンが会計をしている横を通り過ぎてユリは外に出ると、
ティファニーとジェシカがユリを見上げた

「ホントにこの人?」
「そうだって。聞いてみなよ。」
「えー、違ったら嫌じゃん。」
「大丈夫だって。」

ユリは二人の会話を聞きながら大きくあくびをした
それを見た二人は、少し残念だ、と言う表情をした

「背番号は?」
「21だけど?」
「ねー、言ったでしょ。」
「全然違うじゃん。」
「でも、そうなんだって。」

その会話だけで、何が言いたいのかユリは分かった
昔から、ずっと言われ続けてきた
試合中もびしっとしているとは言いがたいが
普段と比べると、マシだ、格好良いと
自覚は無かったが、あまりにも言われるものだから
そうなんだろうと、思ってはいたが
特別、気にすることはしなかった

「よく言われる。ガッカリした?」
「いや、そういうわけじゃなくて。」
「別人みたい?」
「うん。」

ジェシカはユリを見据えてコクリと頷いた
見上げたユリの表情は優しそうとも言えるが
はっきり言ってしまえば、眠そうでしまりがない
そんな感じの表情だった

「どうする、これから?」
「眠いから帰る。」
「じゃ、私も。二人で楽しんで来なよ」

ユリが帰ると言って歩き出すと、
ジェシカはティファニーにウインクをしてそのあとに続いた
残された二人は気まずそうに、二人の背中を見送った

「あっ、じゃあ…何か甘いもの食べに行こうか?」
「うん。テヨンは何が良い?」
「アイス」
「じゃあ、そうしよう。」

ティファニーがそう言って笑うと
テヨンも頷いて、歩き出した


* * * * *


「痛っ…」
「どうしたの?」
「靴擦れ…」

急に道路に座り込んだジェシカを
振り返ってユリは見下ろした
踵付近をさすって、痛そうな表情をするジェシカを見て
ユリは直ぐに座り込んだ

「背中、乗って。」
「へっ?」
「僕の家近いから、まず手当しよう。」

彼女に背中を向けたまま、ユリはそう言った
正直、戸惑ったけれども
ジェシカは言葉に甘えて、背中におぶさった

「ありがと…」
「何が?」
「うぅん。」

とぼけているのか、分かっていないのか
ユリは何も無かった様に歩き続ける
ジェシカは、何か言おうと思うが
何を言えば良いか分からず口籠ったまま
無言でユリにつかまったままだった

「はい。ちょっと待ってて。」

鍵を開けてズンズンと進んでいくユリに続いて
ジェシカはユリの家に上がった

他人の家に上がるのはいつぶりだろう?
と、考えていた
しかも、邪な気持ちも無しに上がるのなんて
今まで何度あったか分からなかった

「あっ、そっち違う。開けないで。」
「彼女と住んでるの?」
「いない。ユナ…後輩とシェアしてるの。」
「あっ、私と一緒だ。私もティファニーとしてるの。」
「へぇ。」

興味無さそうに相槌を打つと、
ユリは向かいの部屋を開けて電気を点けた
部屋は整頓されていて
ジェシカは自分の部屋の何倍も綺麗だと思った

「そこ、座ってて。」
「うん。」

ベッドを指差して、ユリは上着を脱ぐ
ジェシカもジャケットを脱ぐと
差し出されたユリの手にそれを渡した

「何にもないね。」
「つまんない?」
「うぅん。趣味とかないのかなーって。」
「野球。」
「それ以外で。休みの日とかは?」
「寝てる。寝て、ユナとゲームして、ご飯食べて、寝る。ときどきプールに行ったり。」

ユリの無愛想な話し方にジェシカは唇を尖らせた
それに気付かないのか、ユリは机の引き出しを開けて
救急セットを取り出した

「デートとかは?」
「彼女いないから。」

手際よく準備するユリを見ながら
ジェシカは足をパタパタを動かしながら
部屋全体を見渡す
一瞬で何があるか把握できるほど
ものが少ないユリの部屋は
シンプルと言うよりも、寂しいが合っていた

「染みたら言ってね。」
「子どもじゃないから我慢できるよ。」
「そっか。」

ユリが座ってジェシカの足に触れた

「あっ、ごめん。」
「何が?」
「嫌でしょ、触られるの。」
「別に。」

どこかおかしなところが真面目な人だと思った
クスクスと笑いながら、ユリに足を突き出す

「何か女王様の気分。」
「似合ってる、似合ってる。」

ハハハと笑いながらユリは頷く
今日初めて、ジェシカに見せた笑顔だった
それを見るとジェシカの心臓はトクンと脈打った

「ねぇ、泊まっていってもいい?」
「何で?」
「疲れたし、足痛いし、ティファニー遅くなりそうでつまらないし」
「…この部屋から出ないなら良いよ、別に。」
「ホント?」

まるでティファニーみたいだと、ジェシカは思った
さっきから質問ばかり投げかけて
ユリの気持ちは全く無視している
何でこんなことをしているのか
自分でも分からないほど面白くなってくる

「服、シワになるでしょ。何か貸すよ。」
「ありがと。」

そんなことを考えていると
何も気にかけていないのかせっせとタンスの中から
シャツやスウェットを取り出す

「出てくから、着替えたら呼んで。」
「うん。」

そう言って出て行くユリの背中を見て
彼女がいないのにどこか慣れているな
と、思いながらジェシカは渡されたシャツに着替え始めた



つづきますが。

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